どうも、こんにちは書畜です。
先日、どうやったら小説家になれるかについてまとめた記事を作成しましたが、その中で賞に応募することが小説家になるための唯一にして最大方法だとご紹介しましたね。
ただ、日本には実に150もの文学賞があり、いったいどの賞に応募すれば良いだろうか、と悩みますよね。
そこで、ここでは日本にある文学賞の歴史、賞金額、ユニークな賞、小説家になるに真剣に目指すべき賞について、まとめてみたのでご紹介していきたいと思います。 興味がある人はぜひ、続きを読んでみてください。
日本の文学賞の歴史
日本で一番最初に開催された文学賞は明治28年に読売新聞社が開催した歴史小説に関する賞だと言われています。当時の賞金は100円だったようです。ちなみに当時の1円の価値は3800円だと言われていますので、約38万円相当ですね。
現在でも、読売新聞をはじめ、日経新聞、朝日新聞、各地方新聞が文学賞を主宰していますが、読売新聞がその走りだったのですね。
日本の文学賞の賞金
賞というともちろんその後のデビューが一番の目的だと思いますが、賞金金額も気になりませんか。150の賞を見てみたところ、もちろん賞金が贈られない賞もありますが、最高額はなんと「このミステリーがすごい!大賞」の1,200万円でした。2020年には東大出身で弁護士の新川帆立さんが受賞していましたが、1,200万円も手にしていたなんて羨ましいですね。受賞作「元彼の遺言状」をもちろん読みましたが、非常に面白かったです。
また、海外に目を向けると、ノーベル文学賞はなんと1億3,000万円もの賞金が支払われるそうです。世界中の作家から選ばれるだけあって、かなりの高額ですね。
ニッチでユニークな文学賞
新人作家が目指すべき賞をご紹介する前に、ここではちょっとユニークな賞を紹介していきたいと思います。
タイトルだけ大賞
日本国内の書籍の優れたタイトルを選出。受賞の基準はなんと「タイトルのみのコピー、美しさ、面白さ」であり、内容の優劣は一切問わないんです。選出にあたってはSNSからの公募で、作家やアルファブロガーらによって受賞作品が決まるそうです。
実行委員には、あの「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」で有名な山田真哉さんが務めています。非常に説得力がある人選ですね。
日本おいしい小説大賞
こちらも非常にユニークで、食の描写に秀でた作家を見つけるために創設された賞です。実は30-50代の女性にどんな小説を読みたいかアンケートを行った結果、「食にまつわる話」と答えた比率が非常に高かったとのことで、時代のニーズにマッチした賞ですね 。
2020年に発表された第2回の受賞作品は「私のカレーを食べてください」でした。おいしそうなタイトルですね。
54字の文学賞
PHP研究所が主催している、54文字ぴったりの超短編小説の賞です。実はtwitterを中心に非常に人気があり、2019年には約7,000作品の応募がありました。人々がスマホを利用するようになり長い文章を読まなくなったというトレンドを上手くとらえていますね。
短い文章ですので、ここでは僕の好きな「しおひがりさん」の作品をご紹介します。

新人小説家が真剣に応募を検討すべき賞
日本で全150以上ある文学賞には、出版社が主催するもの、地方自体が主催するもの、個人の主催が主催するもの等、様々です。 ここでは、小説家を目指す方ならばぜひとも応募してほしい賞を一挙にご紹介します。この中で興味がある賞があれば、リンクも張っているので詳細を確認してみてください。
芥川賞
概要 | 正式名称は芥川龍之介賞。1935年に設立された純文学の新人に与えられる賞で、年に2度発表されています |
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主催 | 文藝春秋社内の日本文化振興会 |
賞金 | 100万円 |
2015年にお笑い芸人のピース又吉さんが「火花で受賞したことは記憶に新しいですね」
直木賞
概要 | 正式名称は直木三十五賞。芥川賞と同時に設立された無名・新人及び中堅作家による大衆小説に与えられる賞で、年に2度発表されています |
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主催 | 文藝春秋社内の日本文化振興会 |
賞金 | 100万円 |
映画化もされた「桐島、部活やめるってよ」の著者である朝井リョウさんが2013年当時最年少の23歳で受賞し、話題になりましたね。受賞作は就活生の内面を描いた「何者」でした
江戸川乱歩賞
概要 | 1954年に江戸川乱歩の寄付を基金として、探偵小説を奨励するための賞として設立されました。講談社より刊行され、フジテレビによって映像化もされます |
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主催 | 日本推理作家協会 |
賞金 | 1,000万円 |
受賞者は講談社の強いバックアップを受ける事ができるため、「クラインの壺」の著者である岡嶋二人は「直木賞を受けて消えた作家はいても、乱歩賞を受けて消えた作家はいない」と語ったとの事です
すばる文学賞
概要 | 1977年に創設された純文学の公募新人文学賞です。既成の枠組みにとらわれない意欲的な力作を公募しています |
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主催 | 集英社 |
賞金 | 100万円 |
2020年の受賞者は木崎みつ子さんの「コンジュジ」でしたね。仕事を失い手首を切った父、失踪した母、そして小学校のせれなを書いた、注目の1作ですね
新潮ミステリー大賞
概要 | 長編ミステリーの公募文学賞。最終候補作品は東映が優先的に映像化する権利を保有し、映像化が検討される賞です |
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主催 | 新潮社 |
賞金 | 300万円 |
新潮社のHPに載っていた事務局座談会によると映像関係者がかなり早い段階から原稿を読むそうです。そのため、映像化で一気に認知度を広げたいと考える新人作家にとってはぜひ応募したい賞ですね
電撃小説大賞
概要 | 1994年より主催する長編・短編小説の新人文学賞。ライトノベル系の新人賞では最多の応募数を誇ります。受賞作品は電撃文庫で出版されるとともに、映像化も期待できます |
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主催 | KADOKAWA社内のアスキー・メディアワークス |
賞金 | 300万円 |
ライトノベル作家を目指すなら外せない賞ですね。ソードアート・オンラインの川原 礫さんもこの賞が輩出しています
まとめ
いかがでしたでしょうか。まずは54字小説など短い文学賞に応募しつつ、徐々に慣れていって本格的な賞に応募すると良いかもしれませんね。
それでは。
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