「52ヘルツのクジラたち」の感想

どうも、こんにちは。
書畜です。

今日は町田そのこ先生の「52ヘルツのクジラたち」の感想を書いていきたいと思います。

まず、町田そのこ先生のご紹介ですが、1980年生まれで、新潮社が主催する第15回女による女のためのR-18文学賞の大賞を「カメルーンの青い魚」で受賞した作家さんです。

そして、「52ヘルツのクジラたち」ですが、「2021年本屋大賞」を受賞した作品で全国の書店員が一番売りたい本だと考えた本です。さらには「読書メーターの2020年総合ランキング1位」「王様のブランチ2020年BOOK大賞」も受賞しております。それならば読むしかない!ということで早速、読んでみました。

あらすじ

長年にわたって親に虐待をされていた主人公の貴瑚と親に「ムシ」と呼ばれ虐待を受けている少年の物語です。人に傷つけられてきたからこそ、人が傷つくという事を良く知っている2人。単なる2人だけの物語ではなく、恋愛、LGBT、償い、地方の濃密な人間関係、親子といった多様なテーマが描かれています。

話が進むにつれ、人に搾取され、裏切られ、信頼され、愛されと、心がぐちゃぐちゃになっていくヒューマンストーリーです。痛々しい話が続くも、最後にはやさしい気持ちになれます。

登場人物

  • 貴瑚:主人公。寂れた漁村に1人で越してきた
  • 貴瑚の母
  • 貴瑚の祖母
  • 義父
  • 「ムシ」と呼ばれる少年
  • 琴美:「ムシ」の母親
  • 品城会長:「ムシ」の祖父
  • 藤江さん:「ムシ」の知人
  • 千穂さん:「ムシ」の叔母
  • 村中:家の修繕業者の男で、何かと貴瑚に世話を焼く
  • ケンタ:村中の部下
  • アンさん:貴瑚の恩人
  • 美晴:貴瑚の高校時代の親友
  • 主税:貴瑚の会社の専務

感想

正直にいうと、決して面白い作品ではないと思うし、万人受けする訳ではないと思います。ただ、僕はこの本を読んでよかったし、LGBTや虐待といった社会問題に焦点を当てた作品には食傷気味という方に是非読んでほしいと思いました。

この本を読んでみようと思った最初のきっかけは、「52ヘルツのくじら」というタイトルがどういう意味だろうと思った事です。実は読み始めたばかりの時は、地味な展開が続き、読むのを辞めようとしてしまいました。ただ、タイトルの意味が気になり読み進めていき、その先には心が洗われる展開が待っており、最高の読後感じした。

「52ヘルツのクジラ」とは、世界で一頭だけの他のクジラが聞き取れない高い高周波数で鳴くクジラのことです。広大な海には、たくさんクジラがいるはずなのにその声を届ける事ができず、誰とも会う事が出来ない、世界で一番孤独なクジラ。まさに、「52ヘルツのクジラ」とはこの物語の全てを物語っているキーワードでした。

おそらく、近い将来、この作品は実写化されるんだろうなと思うほど、メッセージ性のあふれる作品でした。

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